花火


何年か前

空いっぱいに打ち上がる、故郷の花火をみた



まるで

人生で受けうる喜びを すべて映しているかにように華やかに輝き


その音は

細胞のひとつひとつで感じる幸福を呼び覚ます大砲のごとく


私の心と体に響き渡った



花火が消えても

いつまでもその感覚は覚えていたかった


帰り道

疲れてウトウトし始めた小さな娘にささやいた


「もしママが死んだら、今日が今までの人生で一番幸せな日だと言っていたこと、覚えていてくれる?」


眠そうな目で うん、とうなずいた娘

もちろん そんなことは忘れてしまったにちがいない

そして

一番"幸せな日"は、それ以来

どんどん更新され、新しい記憶が刻まれているけれど


あれは

あの花火に涙した夜は


自分が生かされていることへの

心からの感謝を感じ始めた、記念すべき瞬間だったのかもしれない


 

 

 

Sierraのカバーした 「少年時代」

 

これは7inchレコードのジャケット

 

 

もう 手に入らないみたいです

実は 自分も持っていません(^^;

 

 

 

 

 

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